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澤井

1月12日

スキーの日です。この日が来ると何故だろうと疑問を感じます。

先ずこの日の由来を簡単に示します。
1911年1月12日。レルヒ少佐により、新潟県の高田で陸軍を対象にスキー指導が行われました。 これを記念してこの日がスキーの日に制定されました。 レルヒは好意的に用具も自費で持参し、市民対象の指導も行ったようです。 レルヒは母国で確立したアルペン種目のスキーを指導しました。
ところで、1911年と言えば日露戦争後まもなくですね。ヨーロッパではとんど存在すら知られてなかった日本。 それが大国ロシアと戦争。しかも一応勝利の形で終戦。世界にとって大変な驚きだったことでしょう。 レルヒの来日目的のひとつは日本研究でした。

レルヒ来日に先立つ数年。映画にもなった八甲田山雪中行軍遭難事件が発生。 200人あまりの兵士が行軍中、雪で動けなくなり大部分が死亡しました。 再発防止のため、先進各国から助言の申し出が多数あったようです。 レルヒの来日もこの一環とする説もあります。

八甲田の事件の約1世紀前、ナポレオがはロシアから敗退しました。冬将軍に敗れたと言われています。 20世紀当初の日本軍の指導者も当然この史実を知っていたことでしょう。 近い将来に想定されていた日露戦争。軍部は冬将軍に備えた冬季軍事訓練を計画。八甲田山の悲劇の始まりでした。

スキーは紀元前数千年から北方で雪上の生活道具として使われていました。 ヨーロッパの北方では19世紀に組織的な研究が行われ、スキー部隊も編成されました。 スポーツとしてして、クロスカントリー、バイアスロンは生活の延長。 ジャンプは遊び。これらをノルディック種目といいます。

アルプス地方ではスキーを斜面の滑降と言うスポーツに特化して進化させました。 ここで考えられた回転、滑降などのスキーをアルペン種目といいます。

疑問上述のように、アルペン種目はスポーツ、ノルディック種目は主として生活的です 明治時代の日本軍は、なぜアルペン種目スキーを最初に採用したのでしょうか?

最終更新:17/08/17
新規掲載:05/11/28
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