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澤井

春風に乗って(−散歩道−)

熊さん:先日、春風の中を気持ち良さそうに自転車で走っていましたね。 普段乗っていないのに問題なく走れるのですね。
ご隠居:若い時に身体で覚えたことは簡単には忘れないよ。 でも、趣味のスキーをもっと練習しようとすると身体が覚えていることが邪魔をすることもある。
バイクのイメージ図
 ところで、自転車で左に曲がりたい時、どのように操作するの?
熊さん:ハンドルを左に回すよ。
ご隠居:すると、身体はそれまで通りに真直ぐ走ろうとするが自転車は左に曲がろうとするので、結局右に倒れることになるよ。
熊さん:そうか。 左に曲がるためには、発生した遠心力に耐えるため左に傾かなければいけないのだね。
 それじゃ、まず上体を左に傾ける。
ご隠居:両脚をあまり広げずに立って、腰から上を急速に左に傾けてごらん。
熊さん:あれ?右に倒れる。
ご隠居:自転車では分かりにくいから、立った姿勢で試してもらった。
 全体として元の姿勢を維持しようとして、腰から下が反対に傾こうとする。 しかし足が地面に束縛されて動けないから腰が大きく右に動かされ、結果として右に倒れようとした。
 自転車では細い車輪の上に立っているのでもっと強く右に倒れることになる。
熊さん:困ったな。どうやっているんだろう?
ご隠居:今日の最初、ハンドルを左に回すと右に倒れることが分かったね。
 逆に右に回すと左に倒れる。これは、体が真直ぐ進むのに対して自転車が右に行くからだ。 そこで適当な角度に倒れたら、バランスを取りながらハンドルを左に回すと左曲がりができる。
 このことはビデオ撮影してみると確かめられるよ。
熊さん:なるほどね。 でも、行きたい方の逆にハンドルを回すなんて難しいことをどうやって覚えたんだろう。
ご隠居:教えてもらったのでなく、試行錯誤して自分で見つけ、多分無意識に使っているのだろうね。
 子供に自転車を教えている親達にも、自転車の回り方をきちんと理解している人はほとんどいないだろう。
最終更新:17/08/11
新規掲載:10/03/27
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