澤井
倒立コマ(−散歩道−)
島では、木の実で作られていました。
20世紀中頃アメリカ人?によって世界に広められました。回すと自分で逆立ちします。
写真は木で作った日本製(熊本)です。
このコマは、静止したときの復原力が非常に強いのが特徴です。
静止したコマは、必ず一定の方向に立ちます。
この特徴を出すため、
コマの重心は下のほうにあります。
したがって少し傾けても、重心の横移動はほとんどありません。
コマの下部は球面で、その中心は重心より上にあります。
したがって傾けると接地点は傾けた方へ大きく移動します。
この構造から、静止しているコマの復原力は強くなっています。
このコマを上から見て右回りに回してみましょう。
回転しているコマを、上から見て右方向に少し倒したとします。
右に移動した接地点を元に戻そうとする復原力が働きます。
この力はコマの原理により、傾いた軸を上から見て左回りに回す力として働きます。
回転しているコマと床の摩擦力により、重心の周りに左回りに回す力が働きます。
したがって回転中のコマの軸は不安定で、ついには倒立します。
倒立は、細い軸を下にして、一見不安定になります。
軸が細いので、傾いても接地点はほとんど移動しません。
接地点の摩擦による不安定現象がなくなり、安定して回ります。
最終更新:17/09/05
新規掲載:05/04/15
新規掲載:05/04/15
© T.Sawai