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澤井

釣りバカ(−散歩道−)

熊さん:映画「釣りバカ日誌」が終わるんだね。
三重県鳥羽
 2010年1月7日(木)
 月齢:下弦  月南中:5:15
 日の出 07:00 日の入 16:58
 満潮 10:30 23:22
 干潮 04:06 17:09
ご隠居:楽しい映画だった。寂しいね。
熊さん:釣りと言えば、潮の干満は1日2回あるのだね。
中学校の理科で教わった月の引力によると、1回しか起きないのではないの?
ご隠居:私たちはそう習ったね。でも、最近は中学校・高校では教えないらしいよ。
しかし、良いところに気がついたね。 月の引力なら、月が見える側だけが膨らむはずだね。
熊さん:でも教科書には、月と反対側も膨らんだ絵が描いてあった。
ご隠居:右の枠内は、地形の影響の少なそうな三重県鳥羽の今日の干満だ。
下限の月だから太陽は図の上方向にあり、太陽からの引力は干満に影響しない。 これを見ると、10:30の満潮は月側、23:22は月の反対側で、 いずれも少し遅れた方向が膨らんでいることが分かる。
熊さん:何故このような事が起きるのだろう?
earth ご隠居:学校では、月が地球の周りを回ると習う。
 実は月と地球の重心の周囲を両者が1ヶ月掛けて公転する。 右は、今日の位置関係をかなり誇張して描いた図だ。
 海水は重心方向からの引力と、重心周りの公転の遠心力との兼ね合いで大きい方へ膨らむ。
熊さん:2回の干満はなんとなく分かったよ。でも方向がずれているね?
ご隠居:海水と海底の摩擦で、潮汐の波が地球の自転方向に引きずられ、 月の方向より少し先に回る。その分だけ干満が遅くなるのだよ。 瀬戸内海などでは、地形の影響で更に遅くなる。
熊さん:ありがとう、奥深い話だね。家に帰ってからもこの図を見ながら考えてみるよ。
ご隠居:ついでに、潮汐の波は、24時間で地球を一周する。 ところで、地球一周の長さを知っているかい?
熊さん:確かメートル法を考えたとき、一周4万キロメートルと決めた。
ご隠居:そうだね。これを 24 で割ると 約1700km/h。 地表付近での音速約1200km/hより早い。
熊さん:驚いたね。ただ水面の上下しか感じていなかったのに。
最終更新:17/08/11
新規掲載:10/01/07
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