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澤井

時(−散歩道−)

 時間、時刻などの意味で使われます。 この測定には、年、月、日、時、分、秒などの単位が用いられています。 このうち最初の二つは言うまでもなく天文現象ですね。物事の統一的理解を目指す物理学では秒を基本にしています。
そこでこんな疑問が起こります。
 1.秒の起源は何か?
 2.基本といっているのに、英語でsecond(二番目)なのは何故か?
起源 単位を決めるのに、容易に観測・再現できる現象を基準にする必要があります。
容易に観測できる1秒の現象ですぐに思いつくのは脈拍ですね。秒の起源はおそらく脈拍でしょう。 しかし、脈は個人差、状況による差などがあり、再現性はよくありません。
有力な補助手段がありました。月が半分地平線に沈んでから姿を消すまでおよそ60秒です。 一番短いとき、これを 60秒(1分)と定めれば昔は十分だったと思います。
これを出発点に、星の一定角度の運行から秒が再定義されたのでしょう。
17世紀ホイヘンス振り子の等時性の発見で正確な時計が作られました。 その結果、1日の長さが夏と冬で異なることなどが分りました。
これ以後最近まで、平均の1日の時間を24時間・その60分の1を1分・さらにその 60分の1を1秒と定めていました。
水晶を用いた更に正確な時計が作られ、地球の自転も少しずつ遅くなることが観測されました。
そこで地球の自転は時間の基準にならなくなりました。
ただし、水晶時計がいかに正確でも人工的な物では基準にはなりません。 更に正確な基準として、原子の内部現象の結果出る光が一定回数振動する時間が採用されました。
second 秒の上の分(minute)について、Webster辞書では「単位の1/60」とあります。 これは改めて書く必要もないですね。ここで分割片の意味もあることを覚えてください
同じ辞書で、秒の語源は second minuteとあります。 ここでsecond(2番目、次ぎの)は、1/60の分割片の「さらに細かい分割片」という意味のようです。
こう考えると、物理では秒を基準にしていますが、元来は時間(hour)が基準だったようです。では1時間の由来は?
hour 同じ辞書では周期の意味で、語源は yearと同じとあります。そういえば音も似ていますね。
hourの基準は特になくて、1日の24分の1が根拠のようです。それでは24の根拠は分りませんが、古来12の倍数が好まれているようです。 これは1年に月が12回変化するからでしょう。
中国では1日を、深夜を起点に12支に割り当てました。
 したがって12時が正午になります。
 必要に応じてさらに4分割し、一つ・二つ・・と数えました。
   幽霊は丑三つ時(午前3時半)に出るそうです。
 江戸時代、日本では、午前と午後それぞれ6分割し、九つから減算しました。
日の出、日の入りが六つなので、等分ではありません
午後の間食はお八つの時刻ですね
最終更新:17/08/17
新規掲載:05/04/20
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